進学して活躍する卒業生インタビュー
2023年度 東京藝術大学大学院美術研究科 美術専攻 工芸研究領域 博士後期過程 在籍
やりたいことを形にできる
素材に出会うこと
作家活動のきっかけと、作家として活動してみての感想を教えてください。
女子美祭の時に作品を見た方から嬉しいコメントをいただいて、自分の作品を良いと思ってくださる方の手に渡って欲しいと思ったことが作家活動の1番初めのきっかけです。それから少しずつ発表する機会をいただけるようになってきました。制作は自分の世界の中で黙々と作業することが多いので、作品を通して繋がる人との出会いや、作品を手に取ってくださった方とお話ができることが今はとても嬉しいです。
実際に取り組まれたお仕事と現在の主な活動内容を教えてください。
現在は、大学院で研究をしながら作家活動をしています。大学の長期休暇期間中はシェアアトリエで制作して、年に何度か国内外のギャラリーで個展やグループ展示に参加して作品を発表しています。
工芸専攻を選択し、今に至った経緯を教えてください。
私は女子美の付属高校から大学に進学したので、大学の専攻を決める前に数回、工芸に見学に来ていました。そこで様々な素材に触れられる工芸の授業を知り興味を持ったことと、立体でのモノ作りが好きだったので工芸を選択しました。学部でガラスという魅力的な素材に出会ったことで、大学卒業後も制作を続けてみたいと思い、大学院進学を決めました。
学生生活のなかでのターニングポイントを教えてください。
1年生と2年生の終わりにある、コース選択がターニングポイントでした。どの素材も好きだったので、コース選択は2回ともかなり悩んで決めたのですが、ガラスを選んでいなかったら、卒業後の進路が違ったかもしれません。自分にとってやりたいことを形にできる、ガラスという素材に出会うことができてとても良かったです。
大学院に進学したことが今の活動にどう活きていますか。
女子美の先生方に教えていただいた知識や技術が、自分の制作全てにおいての土台になっていると感じています。ロクロの技法や色に関する知識など、他の素材の授業で学んだことも制作に生きているので、1、2年生で様々な素材に触れられたことは自分にとっての財産です。
今後について、どんなことを考えていますか?
今後は形や色の展開を研究していきたいと思っています。そして継続して作品を手に取って見ていただけるように、展示の機会には積極的に参加していきたいです。まだまだ駆け出しなので、今、自由に制作できるという恵まれた環境に感謝して、これからも精進していきます。
※2023年時点のインタビューです。